講座
時局問題対策協議会 第2回公開講座
時局問題対策協議会は時代の変化とともに現出する様々な課題に対応していきたいと考えています。現在においては日進月歩の飛躍的な発達を呈している、人工知能AIの問題こそ腰を据えて考えるべき課題だと思われます。
京都大学「人と社会の未来研究院」の熊谷誠慈准教授らの研究開発グループは、生成系AI「ChatGPT4」と宗教を掛け合わせた新型チャットボット「親鸞ボット」と「世親ボット」 を共同開発し、仏教対話AIの多様化に成功しました。これらは宗祖親鸞聖人と唯識の大成者である世親(天親菩薩)の著作をデータとして入力し、質問を入力するとその膨大な著作データに基づいて相応の回答を提示するそうです。
生死出べき道を阿弥陀如来の本願念仏といただく浄土真宗門徒として、この世のすべての課題が往生浄土の助縁と受けとめることは勿論ですが、この「親鸞ボット」と「世親ボット」が何をもたらしてくれるのかは真剣に問われなければなりません。これらは質問に対して回答を与えてくれるものですが、私たちの仏法聴聞は必ずしも明確な人生の問いを持ってのことではなく、お念仏申しながら様々な縁で人生を歩む中で、真に問うべき問いに気づかされ、それがすでに本願の念仏として解決されていることを聞き開くものであります。もともと本願の語源が「~に先立って」ということですから、問うべき問いを問うこともできずに永劫流転してきた私に、「我にまかせよ、我が国に生まれよ」の名号として呼びかけられていることに気づき、人生の方向が西方に定まった人生を歩むのです。
ここで開発されたものをはじめ便利な機能を様々に提供してくれる人工知能AIではありますが、回答が親鸞聖人や天親菩薩の言葉の集成からもたらされるものであったとしても、先に私が問いを出すことが条件であればその問いは、生死を超える契機を胚胎しているものでしょうか。実際に使っていないので何とも言えませんし、親鸞聖人や天親菩薩のお言葉ですから生死解脱の方向に導いてくれるのかも知れませんが、そこから聞其名号信心歓喜の結論までたどり着くのは容易なことではないと思われます。
このような仏法聴聞・信心獲得の課題を持ちますが、人工知能AIが私たちにもたらす影響について学ぶことは必要です。このような問題意識から本研修会を企画し開催いたしますので、どうぞお誘い合わせてご参加ください。
期日 | 2025年02月18日(火) 14:00~16:30 |
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会場 | 本願寺福岡教堂 礼拝堂 |
講師 | 藤丸智雄さん (前本願寺派総合研究所副所長) |
テーマ | AIがもたらす浄土真宗への影響 |
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お申込み |
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