行事案内

教区の少年連盟では、今年度のテーマを「みんなの居場所」とし、お寺が子どもの居場所になるために、まずは子どもの置かれている環境や状況を知ることを活動のメインとしています。

そこで、この度の福岡教区少年連盟指導者研修会では立花高校校長の齊藤眞人さんをお招きしてご講演をいただきます。立花高校は不登校生徒の自立支援を目的とした学校で、齊藤先生は「出来ないことを嘆くより、できていることを認め合う」ことを大切に子どもと向き合われています。

私たちの生きる社会は「競争社会」「成果主義」「勝ち組、負け組」「自己責任」という言葉で表現されます。それは出来ること勝つことが求められ評価対象とされ、常にふるいにかけられるプレッシャーの中に身を置き、そこから落ちる者は切り捨てられる社会です。その社会の空気が子どもたちの生きている環境にもそのままスライドしているように感じます。子どもたちも常にさまざまな面(例えば、勉強や運動など)において比較され評価される中で常に「頑張る」生活しています。その結果として、昨今小中学校の不登校が年々増加傾向にあります。それは当然ながら子どもに問題があるのではなく、また学校の先生だけに問題があるのではなく、私たち大人の問題であり課題といえます。私たち大人が頑張ることや理想ばかりを求めてしまい子ども一人一人の苦しみの声に気づかず、「そのまま」「ありのまま」を大切に出来ていないのかもしれません。

今回の研修会は齊藤先生から現場の声を聞かせてもらい、私たちがお寺や地域で何が出来るかを考えていきます。